オーナンバ株式会社(5816)は、2024年12月期の業績予想を上方修正し、年間配当も69円に増額しました。
果たして、この銘柄は投資する価値があるのでしょうか?
最新の業績データやリスク要因を踏まえて、投資判断をしていきます。
1. 2024年12月期 第3四半期決算のポイント
✅ 売上・利益の動向
- 売上高:3,353億円(前年比0.0%減)
- 営業利益:13.82億円(前年比32.4%減)
- 経常利益:13.38億円(前年比39.4%減)
- 純利益:20.96億円(前年比28.3%増)
▶ 売上は前年並みだが、利益は減少。
▶ 純利益が増加したのは、本社移転に伴う土地売却益を特別利益として計上したため。
✅ 業績予想の上方修正
2025年2月3日、通期業績予想を上方修正しました。
▶ 環境関連市場の需要増加と円安の影響が業績を押し上げています。
▶ グローバルでの原価低減施策も利益増加に寄与。
2. 配当の大幅増額|株主還元を強化
オーナンバは、2024年度の年間配当を69円(前年41円)に増額しました。
配当性向30%以上を前倒しで達成!
配当利回りの向上により、長期投資向きの銘柄になっています。
3. 投資メリット・デメリット
✅ メリット
- 業績予想の上方修正
- 環境関連市場の成長、円安の影響、原価低減施策により利益改善。
- 高配当銘柄としての魅力
- 年間配当69円で、配当性向30%以上を前倒し達成。
- 財務の安定性
- **自己資本比率63.9%**と健全な財務体質。
- 長期投資に向いた銘柄。
- 環境関連市場の成長
- EVや再生可能エネルギー関連の配線需要が拡大。
❌ デメリット
- 欧州市場の低迷
- 空調関連の補助金終了により、売上が減少。
- 欧州部門は営業損失6,000万円(前年は2.12億円の黒字)。
- 北米市場のリスク
- メキシコ工場の生産性低下、ペソ高の影響で収益性悪化。
- 成長の鈍化
- 直近の売上は横ばい(前年同期比0.0%減)。
- 成長株としての魅力はやや薄い。
4. 投資判断
✅ 長期投資(3年以上):推奨
- 安定配当を狙うなら「買い」!
- 配当性向30%以上を達成し、今後も高配当が期待できる。
- 環境関連市場の成長と財務の安定性を考えると、中長期で堅実な投資対象。
⚠ 短期投資(1年以内):慎重
- 直近の売上が横ばいで、急成長は期待しづらい。
- 欧州・北米市場のリスクがあるため、株価の変動は大きくなる可能性。
5. まとめ
オーナンバは「高配当の安定株」、長期投資向き
- 業績予想を上方修正、円安と原価低減で利益改善。
- **配当増額(年間69円)**で株主還元を強化。
- **自己資本比率63.9%**と、財務の健全性が高い。
短期の値上がりを狙うなら様子見。
長期での高配当投資なら買い!
今後のチェックポイント ✔ 欧州市場の回復
✔ メキシコ工場の生産性向上
✔ 為替(円安or円高)の影響
▶ 高配当+安定収益を狙うなら、オーナンバは有力な投資先!